本番が終わった。 一生懸命歌った。 これで結果がどうなったとしても、悔いはない。 「良介くん。」 本番が終わって、裏にはけた時、栗原さんに呼ばれた。 「……素敵な曲だった。」 「『Master』の皆さんの曲も素敵でした。」 「……もしこの勝負がどうなったとしても、きっと大丈夫だから。」 そう言う栗原さんは、笑顔だった。