……『Master』との勝負? りょうくんが毎日頑張ってたのはこのためだったの? 「勝負というのは……?」 司会が問い詰めると、栗原奏太は柔らかく微笑んだ。 「……大切なものをお互いに守るための勝負です。」 ……大切なもの? 「……えぇ、それでは他のメンバーの方にもお話を聞いていきたいと思います。」 司会は、これ以上栗原奏太に話を聞いても広げられないと思ったのか、そう言った。 しかし、他のメンバーから出てくる話の内容も、あまり変わりはなかった。 ……私も意味がよく分からない。