続・アイドルまっしぐら!!

「いいなぁ〜。僕にも何かいいことないかなぁ〜。」



そう言っておどけてみるけど、本当はあんまり期待してなかったりする。




僕は、もしかしたら冷ややかな考えの持ち主かもしれない。






僕はそんなに器用な人間じゃない。




だから、一度いざこざがあった人と、時間を置いたって笑いながら話せるわけがない。



アイドルになる前、僕には大切な親友がいた。



一生付き合っていきたいと思ってたし



彼以上に大切な人なんか要らないって思ってた。




「圭悟〜。おはよ。」




「おはよう〜。」




彼の名前は松木 俊(まつきしゅん)。



僕とは逆で、男らしくて、とてもかっこよかった。




「かったるいなぁ……。なぁ、一時間目数学だろ?屋上で昼寝でもどう〜?」



「ダメだよ〜。俊はただでさえ目をつけられてるのに。」



「いいじゃん。今日は圭悟とサボりたい気分だし、それに俺なら大丈夫だから。」



……結局、いつも僕は俊と一緒になっていた。



学校で、僕たちの仲の良さはちょっとした評判になっていたくらい。