「……僕ね、里奈のことが本当に好きだよ。」 「……私もりょうくんのことが好き。」 そう言うと、りょうくんは私のことを後ろから抱きしめた。 「……一つ、お願いがあるんだ。」 「……なぁに?」 「……一ヶ月後、ミュージックボックスに出ることになったんだけど、その放送を見ててほしいんだ。」 「もちろん見るよ。」 「うん、だったらいいんだ。」 ……そんなこと、お願いしなくても見るに決まってるのに。 「何かあるの?」 「……僕たちが今まで頑張ってきたことが、形になるから。絶対に見ててほしい。」