「……お父さんの本当の狙いは、『Cute Boys』の崩壊、そしてあわよくば、山中くんをうちの事務所に吸収することです。」
「……僕たちの崩壊?」
「はい。今回の勝負は、本当はどっちが勝ってもいいんです。山中くんたちが負ければ、約束を盾にあなたを追い込める。山中くんたちが勝っても、今度は手のひらを返したように、あなたのお母さんを盾にすればいい。最初からあなたのお母さんを盾にしなかったのは、『Master』が負けるなんて、微塵にも思っていないからです。」
……頭が痛い。
「……私が今日来た理由は2つ。1つは私に好きな人がいることを伝えること、そしてもう一つは無駄な戦いをやめてほしいと伝えるためです。」
彼女はそう言うと立ちあがった。
「お願いします。これ以上、誰も傷つけたくないんです。お父さんは必ず私が説得してみせます。だから……もう無駄な戦いはやめてください。」
そして、そう言って頭を深々と下げた。


