「さて、奏も落ち着いたみたいだし、『Master』の本領発揮といこうか。」 ……この作業が終わったら、もう一度佳代に好きだっていうんだ。 もし、事務所から追い出されたとしても、アイドルをやめなくちゃいけなくなったとしても、もう逃げない。 「どうやって曲作る?いつもみたいに奏ちゃんが作詞してって感じかな?」 「……うん。今回の作詞はいつにもまして本気でやるから、僕に全部任してほしい。」 「……大丈夫なのか?」 「うん。」 僕は自信をもって首を縦に振った。