僕は、半ば家を出るような形で『Leaf Storm』の寮に飛び込んだ。 確かに事務所に入ってから、きついこともあったけれど、 僕は絶対に逃げたりはしなかった。 失うものは何もなかったし、それに何より、両親を見返したい。 その思いを持ち続けて、歯を食いしばって頑張ってきた。 そんな僕に、初めて失いたくないものができたのは、『Master』としてデビューする約1年前のことだった。