「もしもし。」
「あっ、里奈?おはよー。」
私の気持ちとは裏腹に、りょうくんの声はいつもと同じでとても愛くるしいものだった。
「ごめんね。朝早くに黙って出かけちゃって。」
「ううん。それはいいけど……」
「あ、朝ごはん食べてくれた?」
「うん、おいしかったよ。」
「よかったー。急いで作ったから、心配だったんだよね。うん、ほんとによかった。」
電話口のりょうくんは、いつものりょうくんと何の違いもなかった。
「ねぇ、りょうくん。大丈夫なの?『Leaf Storm』に行くって言ってたけど。」
「うん。そのことなんだけどね……」
あれ……ほんの少し、りょうくんの声のトーンが下がったような気がする。


