「……僕たちにあって、『Master』にはない魅力があるよ。だから大丈夫だと僕は思う。」
今なら自信を持ってそう言える。
「……分かった。」
「よし。じゃあ、バラード調の大人っぽい曲を作ろう。」
大翔がそう言い、僕たちの最大の挑戦は始まった。
「ねぇ、歌詞ってどんな風に書けばいいの?」
「そういえば、作詞したことあるのって、僕だけだったね。」
僕はこの間のシングルで作詞をした。
「で、作曲をしたことがあるのはなしと。」
でも、卓哉が言うように曲作りは誰にも経験がない。
「それどころか楽器に興味もないよねー。」
「圭悟は無さすぎだよ。」
……前途多難だなぁ。


