「とりあえず、漠然としてちゃまとまらないから、歌詞を考える前に曲の方向性を決めよう。」
僕が中心になって話を進めるのも初めてのような気がする。
「そうだな。バラードにするか、アップテンポにするか……」
でも、誰もその状況に文句を言ったりはしない。
「今までアップテンポな曲が多かったし、今回は大人な感じに仕上げてみない?バラード調っていうか、落ち着いた感じっていうか。」
大翔の意見を、ホワイトボードに書いてみる。
……『Cute Boys』が1つになる。
「大人の色気っていうやつを出してさ、真っ直ぐなラブソングがいいと思う。」
「僕の見たことない魅力で、みんなメロメロだね!」
その証拠に、度々ぶつかり合っていたメンバーが、互いに協力してる。
……何だかとっても嬉しい。


