弘樹「で、どこを探せばいいんだ…」

ミラ「えっと、確か、いつもこの辺なんだけど、ありませんの…」

弘樹「何が?」

ミラ「飛行機です。」

弘樹「飛行機?」

ミラ「昨日は、ここに置いたはずですのに…」

弘樹「昨日も使ったのか?」

ミラ「はい。ほぼ、毎日同じ事の繰り替えしです。」

弘樹「繰り替えし?」

ミラ「毎日、あなた達の世界では、時が止まります。その度に一人の少年を連れてきて天使を探しています。」

弘樹「毎回、違うやつか?」

ミラ「はい。違う少年を連れてきてます。そして、たまたま選ばれたのがあなたなのです。」
弘樹「そうか、なら、仕方ないといえば仕方ないのか…」

ミラ「あ、ありましたわ!」

弘樹「やけに、ボロくないか?」

ミラ「き、気のせいよ。ただ、いわゆるビンテージものなだけよ。」

弘樹「それを俺達はボロいと言うのだが。」

ミラ「ささっ、細かいこと気にしないで乗って乗って♪」

ごまかしたな。

ミラ「うん、メインエンジンとかは平気そうね。じゃ、出発するわよ~」

弘樹「え、ちょっとまて、まだ、準備がー」

俺は、珍しく一日(?)に二回気絶した。


ミラ「さて、着いたよ…ってあれ?勇者様?起きてますか?」
弘樹「…いてて、な、なんとか…な。」

ミラ「この先に天使がいるはずよ。」

ミラが指差したのは、洞窟だった。