それは、ある冬の出来事……

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朝。太陽が眩しい。さ、二度寝でもしようか…

「おに~ちゃ~ん、朝だよ~。」

げ、麻衣が来た。

麻衣「起きないと遅刻するよ~ってお母さんが言ってるぞ~」
ちょっとまて、い、今来ては、ダメだぁ!時よ止まれぇ!


『ガチャリ。』


麻衣「お兄ちゃん、起き……………ごめん、ごゆっくり…」

「ちょっとまて!い、今のは誤解だっ…」

麻衣「うん、大丈夫。誤解なんてしてないよ、お兄…弘樹くん。」

弘樹「ちょっとまてぇ!しかも、さりげなく兄ということを否定するな!」


『ガチャリ。』


終わった…俺の人生終了のお知らせか…

まぁ、仕方ないか、あんなR-18って書かれた本を見てしまえばそんなもんか…

って、もうこんな時間か!

祐希「いってきます!」


寒ぃ、なんでこの世界はこんなにも寒いのか…

「あ、弘樹く~ん!」

弘樹「ん?」

「はぁ、はぁ、ま、間に合ったぁ。」

弘樹「おう、凛か。」

凛「うん、弘樹くんが見えたから走って来ちゃった♪」
弘樹「ケータイで言ってくれれば止まってたのに」

凛「あ、そっか…てへへ…」

凛はさりげなく自分の右手で頭をコツンと叩く。さらに上目遣いとか、凛も腕をあげたな

凛「さ、弘樹くん学校いこ♪」
弘樹「ああ、行こうか。」

ーー 一瞬。目の前が歪んだ。

凛「だ、大丈夫!?ねぇ?ねぇってば!!」

薄れる意識の中、凛の声が遠のいていく。