顧問と私たちと旅行部な時間

「先生、そりゃないよ。俺をまるで病原菌みたいに。温泉は心身の保養。混浴は目の保養だってことぐらい、男である先生も分かっているだろ」


「分かってはいるが、親から子たちを預かっている傍ら、建前というものがだな……」


 そういう耕二に、女性たちの痛い視線が突き刺さった。


「先生……」


「もちろん冗談だ」


 そんな耕二の腕に、那歩は抱きついた。


「まぁ、あたしはコージと一緒となら入っても良いかな~」


「おまえ……、いっぺん爆発しろ!」


 慌てて那歩を引き離した。


 耕二は机に散らかっているプリントを片付け、それぞれ談笑している4人を見た。共通した話題を持っているせいか、まとまって見える。
 そんな男女4人を見て、「このメンバーも有りかもな」と心の中で呟いた。


 メンバーにしようか躊躇した祐樹も不純な動機ではあるが、温泉について詳しいことは理解できた。本人もこれもまた不純ではあるが入部する気はあるようなので、それを拒否する気にはなれなかった。