顧問と私たちと旅行部な時間

「墓穴を掘りましたね」


 そう、琴子がとどめを刺した。


 ふと、琴子は旅行部と那歩が読み上げる祐樹の回答に疑問を持った。


「でも、郷土料理って、旅行部と関係あるんですか?」


 その疑問に、耕二は答えた。


「旅行部は観光地だけ理解すれば良いだけじゃない。川や山などの自然名。おまえ、姫島が得意とする仏像などの古美術や、郷土料理、名産品。民謡なんかも、必要とされる」


「民謡なんかまで……」


 綾海は旅行するだけの部と思っていたが、実は奥深いことに感心した。


「俺はどっちかというと、食べて温泉に浸かればそれで満足なんだがなぁ」


「その温泉だ!」


 祐樹の言葉に反応するように、耕二は彼を指さした。


「おまえをこの部に入れて良いものかと悩んだ理由は、その温泉だ」


 那歩は耕二を一瞥し、祐樹の回答プリントに再度目を通した。幾つか温泉名が書かれている。