顧問と私たちと旅行部な時間

 それを聞いて、琴子は表情1つ変えずに呟くように言った。


「郷土料理ですね」


「その通り。現地に行ったら旨いものを喰え! というのが親父の言いぐせだ」


 祐樹は自慢げに言うと、祐樹は琴子に歩み寄った。


「ねぇ、今度近くの旨い店に……」


 琴子を口説こうとする祐樹を、綾海は腕を力強く引っ張って琴子から引き離した。


「それにしても、祐樹にこんな才能があるなんて知らなかったなぁ」


 ナンパを邪魔された祐樹が迷惑そうな顔をしている隣で、綾海は彼の隠れた才能に感心した。
 そんな綾海に、那歩は冗談っぽく言ってやった。


「随分と付き合いが長そうに見えるんだけど?」


 突然そう言われ、綾海は顔を赤くして否定した。


「いや、私たち付き合ってないから!」


「そんなつもりで言ったんじゃないんだけど」


 小悪魔的な視線を綾海に向けると、綾海は赤い顔を更に赤くさせた。