赤い狼 弐









「もう!最悪!今からかけ直さなくちゃいけないじゃないですか!」








はぁ…。






とため息をつきながら連のアドレスを探す。






「ちょぉ待て、待て。」






男が携帯と私の間に手を入れる。






「…何ですか。こっちは忙しいんですけど。」







さっき電話を切ったので冷たくあしらう。







「なんやぁ。冷たい奴やなぁ。」





「…あんたが途中で電話を切ったからだろうが!」





「あんたちゃう、龍や。
後藤 龍
(ごとう りゅう)



龍ってよんで」






…何、こいつ…






怒ってもスルーって…