「陽…。」



「………何?」



「本当だった。」



「あぁ。だから俺、言わなかった?」



「…言われたけど、信じたくなかった。」




普段真面目でぃぃ人があんな姿になってしまうなんて。




呆気に取られながら網を持って色んな店をかっ蹴り回っている拓磨達を見る。



ショックだ。



とてつもなくショックだ。




「あ。稚春、危険。」



「え、何…ギャァーーーー!?」



時、既に遅し。



陽の指さす方に向いた時にはもう避ける時間など無かった。




最早いつもの拓磨では無い奴(塚、これが拓磨だと認めたくないだけ。)が凄い形相で突進してきていた。



そして、避けきれなかった私は、拓磨の持っていた網によって捕まってしまったのだ。



何たる不覚。




塚、何故そもそも網を持ってショッピングルームを走り回るのかが理解不能だ。



いや、出来れば理解したくないけど。





っていうか、理解出来たら逆に悲しい。