私の誕生日なんて、無意味なモノ。






だって、私は生まれてきちゃいけなかったんだから。




…でも、あの人だけは…





そんな事無いって言ってくれた。




あの人だけは、私を必要としてくれた。





なのに…






どうして…







居なくなってしまったの…?











「稚春…?」




――ハッ――





「ご、ごめん。何…?」




心配そうに見つめてくる奏を見て、無理やり、笑顔を作って笑う。




「ボーとしてたよ?大丈夫?」



「うん…。大丈夫。ちょっと、昔の事思い出しただけ。」



「昔の事…?」



「うん。昔の事。塚、それより…なんで私の誕生日知ってるの?まさか、エス「パーじゃねぇよ。」」




…じゃぁ何…?




私の言葉を遮った銀を見る。