キッと隼人を睨むと隼人は満足そうに唇の左端を吊り上げ笑っていた。






「…っ、」




その表情を見て何も言えなくなった私は、隼人から視線を外し、顔を背ける。





そんな私の様子を見てフッと優しく笑った隼人は私の腕をグイッと引っ張って自分の唇を私の耳元に近付けた。




隼人のシトラスの香りが私の鼻を掠める。




「…気持ち良かったか?」







この後、隼人の左頬に私によって赤い手痕がついたのは言うまでもない。