赤い狼 弐







もう一度、気合いを入れ直して




――ガチャッ――





思いっきりドアを押した。




「もう、二人共、何騒いでるの。階段まで声、聞こえてたよ。」




そう言っていつもの様に口喧嘩をする奏と銀を怒る。



そして、奏と銀の手に握られている"あるモノ"を見て私は言葉を失った。




「だってこっちより銀の方が稚春に似合うって銀が言うから…。俺はぜってぇこっちんが稚春に似合うと思うのに!」




奏は私を涙目と上目遣いで見つめてくる。




ゔっ!




いつまで経ってもこの上目遣いは駄目なんだよねぇ。




ついつい、よしよし。



ってして、味方につきたくなる。




そんな気持ちを抑えて頭をブンブンと振って



「そんな顔しても駄目だよ。私には効かないんだから。あと、喧嘩しちゃ駄目ってこの前も言ったでしょ。」



と奏を見て注意する。