赤い狼 弐








連に心配を掛けたくない私は顔を上げて



「うぅん。何も無いよ?ちょっと眠たいなぁ。って思ってただけ。」



と笑いながら言うと、連は



「…頼むから、バイクに乗ってる時は寝ないでくれよ。


稚春なら、やりそうだし。」



と呆れたようにため息をついた。




…やりそうだし。って…






「寝ないもん!」



プクーと頬を膨らませながら連に怒る。




すると連は笑いながら



「ぶっ細工。わりぃ、わりぃ。」



と言って私に手を差し出してきた。





…なんか、余計な一言があったような気がするけど…





もぉ怒るの疲れたからほっとこう…。






そう自分に言い聞かせて連の手を握る。




すると私に少し微笑み、



「時間、少し遅れたな…。」



ボソッと呟きながら連は《SINE》への扉を開けた。