赤い狼 弐







「何…も無いよ…?」



「そう?何かありました。って顔に書いてあるよ?龍に何されたの?」



「え、何で分かっ…あっ!」




稚春ちゃんは、言い掛けて


しまった!


という風に口を両手で塞ぐ。






…もぉ遅ぇだろ。






「ふぅん。やっぱり当たり?何されたの?」




稚春は分かりやすいねぇー。


と言いながら棗は稚春ちゃんに徐々に近付いていく。




「…っ、言わなきゃ…いけない?」



「うん。」



「…っ龍に…告白、され…た。んで、キス…されそうになった。」



顔を真っ赤にさせながら稚春ちゃんは棗から目を反らして言った。




そしてその瞬間…





グシャッという音が聞こえた。





…グシャッ?







気になって音のした方を見ると…――――





ビールの缶を潰してワナワナと震えている隼人が目に入った。