赤い狼 弐








「あれ?この子…」




「弘さん、この女がどうかしたんですか?」




「いや、なんかどっかで見た事あんだよなぁ~。」





弘さんはそえ言って首を傾げる。





「弘さんの勘違いじゃ無いんですか?」




「いや、本当にどっかで見た事あんだよなぁ…。


って、さっきから優悪といい、お前といい、ちょっと酷いぞ。」




弘さんは眉間に少し皺を寄せる。





「じゃぁ、行ってくるわ。お前等、行くぞ。」





そんな弘さんを無視して車から降りる。






《SINE》の女の事を考えるより、今は龍が連れてくる女の事を考える方が先だ。





どんな奴か見てやろうじゃん。






そんな事を思いながら俺は《QUEST》に入っていった。








でもこの後、まさか車で話してた《SINE》が大事にしてる女を龍が気に入っていたなんて、ましてや、龍が此所に連れてくるなんて思ってもなかった。