◇◇◇
ゴロゴロと徐々に近付いてくる雷音に身体を微かに震わせながら、ベッドの上でひとり眠れぬ夜を過ごしていた。
せめてまりあちゃんが居てくれれば、少しは気持ちが紛れるんだろうけど。
生憎今日まりあちゃんは、夕方私が寝ているうちに自宅に外泊していて、病室には私一人きり。
せめて電気でも点けられたらいいんだけど、消灯の時間にそれをする訳にもいかなくて。
「早く……、通り過ぎて…」
祈るように呟いた次の瞬間。
−−ゴロゴロッ!カッ!
「ひゃっ!」
瞼を閉じていたにもかかわらず視界が真っ白に。
いやだ。
どんどん近付いてきてる。
横になっているのが不安でたまらなくなってしまって、起き上がりシーツを頭から被ってベッドから降りた。
部屋の隅に踞り、小さくなって雷が過ぎていくのを待つ事にした。
骨にヒビが入っている脇腹が少し痛むけど、いつもひとりの時はこうやっていたし、ベッドに居るよりか、いくらか安心する。
ギュッと目を閉じて耳を塞ぐ。
耳を塞いでいても雷音は消えてはくれなくて、どんどんその音は大きさを増してくる。
−−カッ!ガラガラガラッ!!
大きな音がして。
−−バリバリバリッ!!
窓がビリビリと振動して、身体にもそれが伝わってくる。
ギュッと閉じた瞼から涙がこぼれた。
−−ドォンッ!!
「きゃっ!」
怖いっ!
激しい落雷の音とともに、恐怖で身体を強ばらせていると。
「……大丈夫だよ。奏」
後ろからふわりと何かが私を包み込んだ。
ゴロゴロと徐々に近付いてくる雷音に身体を微かに震わせながら、ベッドの上でひとり眠れぬ夜を過ごしていた。
せめてまりあちゃんが居てくれれば、少しは気持ちが紛れるんだろうけど。
生憎今日まりあちゃんは、夕方私が寝ているうちに自宅に外泊していて、病室には私一人きり。
せめて電気でも点けられたらいいんだけど、消灯の時間にそれをする訳にもいかなくて。
「早く……、通り過ぎて…」
祈るように呟いた次の瞬間。
−−ゴロゴロッ!カッ!
「ひゃっ!」
瞼を閉じていたにもかかわらず視界が真っ白に。
いやだ。
どんどん近付いてきてる。
横になっているのが不安でたまらなくなってしまって、起き上がりシーツを頭から被ってベッドから降りた。
部屋の隅に踞り、小さくなって雷が過ぎていくのを待つ事にした。
骨にヒビが入っている脇腹が少し痛むけど、いつもひとりの時はこうやっていたし、ベッドに居るよりか、いくらか安心する。
ギュッと目を閉じて耳を塞ぐ。
耳を塞いでいても雷音は消えてはくれなくて、どんどんその音は大きさを増してくる。
−−カッ!ガラガラガラッ!!
大きな音がして。
−−バリバリバリッ!!
窓がビリビリと振動して、身体にもそれが伝わってくる。
ギュッと閉じた瞼から涙がこぼれた。
−−ドォンッ!!
「きゃっ!」
怖いっ!
激しい落雷の音とともに、恐怖で身体を強ばらせていると。
「……大丈夫だよ。奏」
後ろからふわりと何かが私を包み込んだ。

