「………ん…」
……今…何時だ?…
ダルいな……起き上がるの面倒だ…
ん?
何か…腹の上が重い…
なんだコレ?
…スベスベしてて気持ちいいな…
…安心する……
また…眠くなってきた……
…はっ!…奏っ?
…あの後…奏はグッタリとして、直ぐに寝てまったんだった…
俺も疲れてたから、そのまま…
ヤバい、今何時だ?
窓のカーテン越しから見えるのは、それがもう夜だと言う事を物語っていて、慌てて壁掛け時計に目をやると、午後8時になろうとしていた。
起こした方がいいよな?
………でも。
…寝顔、可愛い…
腹の上が重かったのは、奏が片足を乗せていたから。
顔に似合わず意外と寝相が悪いな、確か酔った時も足乗せて来てたよな?
そんな所も可愛い……
もう…たまらん。
おっと。ヨダレが…
いかんいかん。
俺は変態ではない。(多分)
いつまでも余韻に浸っていたけど、そうも言ってられない。
父親が帰って来るって言ってたしな。
「…奏」
呼んでみたけど、返事が無い。
「奏〜、起きろ〜…」
頬をつつく。
「……ん〜…」
すると奏は俺の背中に腕を回し、さらに両足を絡めてきて。
「……………」
…再びヤバい……
下半身が次第に熱くなってきた。
奏の寝息が胸元にかかる。
「……っ」
これ以上は…ダメだ!
「奏っ!起きてっ」
「ふあっ?」
奏はビクッとして飛び起きた。
「起きた?おはよ」
俺も身体を起こし、音を経てて奏に額にキスをした。
「…あ。佐野君?…なんで?…え?…あっ!…わあっ!」
途端に真っ赤になり、慌てて毛布を引き上げる奏。
何故かって?
それはお互い裸だから、はは。
「時間、大丈夫?そろそろ8時だけど…」
「え?…あっ。ホントだ」
「父さん、帰って来るんだろ?」
「…うん、まだだと思うけど…」
「…送って行くよ…」
そう言って立ち上がると。
「わあっ!佐野君!何か着てっ!」
………今さら?

