奏……


何で泣きそうな顔してる?

嫌なら断れよ。

大声出せよ。

そしたら助けてやるから。

………奏


俺は奏の姿から目が離せず。
釘付けになっていた。


乱れた制服。

泣きそうな潤んだ瞳。

華奢な肩。

白く細い足。


その全てに俺は欲情していた。


身体のある一部分が過敏に反応し、ドクドクと脈打つ。


我慢出来ず、俺は保健室から飛び出した。


おそらく奏達は驚いた事だろう。

そんなのは知らない。


俺はトイレに飛び込むと、恥ずかしい話し。


………果ててしまった。


こんな事は初めてだった。


情けなくて涙まで滲んできた。





何とか気持ちを落ち着かせ、トイレから出て教室に向かう途中、誰かに呼び止められた。


「茜くん」


見ると同じクラスの女子。


「…あ…えーと…」

「あたしマナミだよ♪まだ覚えてない?」


マナミは笑うと俺の腕に絡み付いてくる。


「茜くんってカッコいいよね♪よかったらマナミと付き合ってよ」

マナミは俺の顔を下から覗き込んだ。


「……いいよ」

「ホントに?うれし♪」


マナミはさらに身体を俺に押し付けてくる。


「…今からやらしてくんない?」


一瞬マナミは驚いたような顔をするが、次にいやらしく笑うと、


「…いいよ」


言うとマナミは俺の手を引き、使われていない視聴覚室に入り、後ろ手に鍵をかける。


…こいつ、慣れてんな…
何でこんなところ知ってんだ?

そんな事はどうでもいい。


俺は視聴覚室に並べられいる長テーブルにマナミを押し倒すと、マナミは俺の背中に手を回す。


目を閉じると、さっきの保健室での奏の姿を思い出す。


………奏…


俺は頭の中が奏でいっぱいになっていた。


夢中でマナミの唇にキスをしていた。


マナミが俺のズボンのベルトに手をかける。