うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~






学校に着いてリュックを机の横に引っ掛ける。



クラスのみんなはランドセルもいるけど、ランドセルは似合わなすぎるからと姉ちゃんに言われて、得に指定もないし…これにしてる。



ちなみに夜もそうで…………



夜のお父さんに憧れるうちの姉ちゃんの美華から



『ハル兄と同じ顔でありえないカッコすんじゃないわよ…?』



……なんて言われて、ウルサイ俺の姉ちゃんに顔をしかめながらも頷いていた。(美華がめんどくさかっただけだろうけど)



さっき意味深な発言をした夜は教室のいちばん後ろの窓際の席で



きゃあきゃあと群がる女の子達を完全無視するかのように…机に突っ伏して寝ていた。



「…………。」



………何が言いたかったんだよ………夜……。



窓から差し込む陽の光にキラキラと艶めく夜の黒い髪を見ながら……俺は小さくため息をついた……………。