うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~





「だってめんどくせーもん。

女の子ってなんであんなにウルサイんだ?

トイレにまでついてこよーとしてうっとうしいからキライ。」



「…………。」



うんざりした顔で毎日の学校がめんどくさいわけを言う。



「…………そういうとこは俺に似てるな……………。」



「…………??……何か言った?」



ちいさくつぶやかれたハルの声が聞き取れなくて…ボールを蹴り返しながら聞いたら…………



「………あ……っ」



ボールはハルを通り過ぎて……大きなクスノ木にぶつかった。



「あーあ……。」



仕方なくボールを追いかけてクスノ木まで走った。












「………あった。」



クスノ木の側に転がるボールを見つけて拾いあげて…………



「………ミャア~…」



上から、そんな猫の声と……………



「………ふぇ~…」



「………!」










女の子の………泣き声??