うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~







「……………夢でも、大事過ぎてデキねぇ…………。」



「…………!」




まだ早いな…?……夜はそう言うと、あたしの頬に優しく口づけていつもの優しげな笑顔を見せた…………。



「………っ。」







夜は…………いつもあたしに甘くて優しい。



猫のあたしに優しくて



夢のあたしにすらそうだった…………。



あたし…………ほんとにすごく、大事にされてるんだなぁ…。



じんわり、胸の奥があったかくなった。



そして、夜はそんなあたしをまたじっと見つめると………



「……………でも、せっかくのイイ夢だしー……。ぎゅうして寝ていー……?」



「……………。」











こうゆうとこ…………ほんと、ずるいなぁー……………。










「……………うん。……いっぱいぎゅうしてね………?」



「~~~~っ!!!」





あなたのことが大好きなあたしに…………



………これを断れるわけ、ありませんから。