「ああ、お前がか」

仁科先生(ホントはまだ先生って認めてないけど!!)はアタシの事を足元から頭のてっぺんまでジロジロとみると大きなため息を吐いた。

「ちょっと、どういう意味のため息ですか?失礼な」

「ああ。ばばあから『かわいい看護師のタマゴちゃんがお手伝いに来るからよろしく』って言われててさ。期待外れもいいとこだ」

「なっ、なんですって‼私だって、あなたのお手伝いをするつもりなんてないんですからねーだ」

怒り心頭のアタシは、丸椅子から勢いよく立ち上がる。

「安心して。もう、来ませんからっ」

「ご自由に、タマゴちゃん」

アタシは仁科先生の言葉を最後まで聞くとなく、診察室のドアを勢いよく閉めた。