・・・☆彡


「もーーーーっ、頭に来た‼」


アタシはリビングのソファーに身を投げ出してそう叫んだ。

「あら、お行儀悪いわよ。亜夢ちゃん」

ママがおやつのマフィンをお皿に乗せて運んできてくれたけど、全然食べる気がしない。

「ママ、私、看護師になるのやめる」

「やめるって、突然どうしたの?」

ママは驚いたように目を丸くした。

「だって、みっちゃん先生いなくなっちゃったんだよ」

「ああ、そういえば少し前に退職して旅行に出かけるって言ってたわよね」

ママはアタシの足元にちょこんと座るとマフィンをパクリと食べた。

「ママ、知ってたの⁉」

「ええ、話さなかったかしら。それで、後任にとてもいい先生が来るからっていってたわよ」

「聞いてない‼しかも全然いい先生なんかじゃないよ」

もう、ふたば診療所には絶対に行かない。

アタシはそう心に誓った。

……それなのに。