暫くフリーズしていた先生が我に返ったようだった。
「……おっ、おー。
…ということだから斗夜とこれから仲良くな。斗夜はあの窓際の1番後ろに座ってくれ」
…やっぱりここの席なんだ。
「はい。」
ゆっくりとした歩調で窓際の1番後ろの席―私の隣の席に向かってくる斗夜くんをうっとりとした表情で見つめる女子生徒たち。
そんな彼女たちには目もくれず、席に着いた斗夜くんはこちらを向いて一言。
「よろしくね、影下小夜さん。」
育ちの良さそうな、気品溢れる微笑を添えて。
「っ…よ、よろしく…お願いします」
あぁ、なんで敬語で返事しちゃったんだろう…。
クラスの女子の初めて見る斗夜くんの微笑みに、ほぅ…と恍惚のため息を漏らした。
無理もない、と思う。
少し長めの漆黒の髪を耳にかけクスリ、笑う斗夜くんをじっと見る。
色白の肌を持つ斗夜くんは中性的な顔立ちで、かっこいいというより、きれいと言った方がしっくりくる。超絶、美形。
どこかの王子様を思わせる気品のある顔立ちは少し高めの鼻に薄く引かれた形のよい唇。
それだけでも十分並大抵の男子とはかけ離れているのに、それを際立たせるかのように切れ長の瞳の色は碧色。
その双眸に見つめられれば、なんでも見透かされているような気がして、すっと目線を下げた。
……というか。
「なんで私の名前…」
「……おっ、おー。
…ということだから斗夜とこれから仲良くな。斗夜はあの窓際の1番後ろに座ってくれ」
…やっぱりここの席なんだ。
「はい。」
ゆっくりとした歩調で窓際の1番後ろの席―私の隣の席に向かってくる斗夜くんをうっとりとした表情で見つめる女子生徒たち。
そんな彼女たちには目もくれず、席に着いた斗夜くんはこちらを向いて一言。
「よろしくね、影下小夜さん。」
育ちの良さそうな、気品溢れる微笑を添えて。
「っ…よ、よろしく…お願いします」
あぁ、なんで敬語で返事しちゃったんだろう…。
クラスの女子の初めて見る斗夜くんの微笑みに、ほぅ…と恍惚のため息を漏らした。
無理もない、と思う。
少し長めの漆黒の髪を耳にかけクスリ、笑う斗夜くんをじっと見る。
色白の肌を持つ斗夜くんは中性的な顔立ちで、かっこいいというより、きれいと言った方がしっくりくる。超絶、美形。
どこかの王子様を思わせる気品のある顔立ちは少し高めの鼻に薄く引かれた形のよい唇。
それだけでも十分並大抵の男子とはかけ離れているのに、それを際立たせるかのように切れ長の瞳の色は碧色。
その双眸に見つめられれば、なんでも見透かされているような気がして、すっと目線を下げた。
……というか。
「なんで私の名前…」
