そして、何を話しても最初の「つらくないです」が影響してるのか、全て過去の事で今は完治したと誤解されてるようで、
 「これだけ話せれば大丈夫ですよ。トラウマがあるみたいですけど、彼女の場合は、心の病気じゃなく性格ですから。自分から働きに出る気もあるようですし…」
 求人にも電話で応募出来るよう、緊張を和らげる薬を処方されるに終わる。
 親・学校・クラスメイトにさんざん異常視されてきた私。たった30分接しただけの専門家と、何年何ヶ月と接してきた素人の意見、どちらが正しいのだろう。
 単純な母は、医師の言う事なら100%間違いないといった感じらしく、「病気じゃないなら、さぁ、働け!」と、こうして私はますます悪化の道を辿るのである。