交換日記と平行した訪問相談員との話し合いも、当初は私だけの予定が、なにせ一緒にいるので“ついで”という形で加代も参加する事になり、それが結果的に彼女が私の家に来る理由の1つにもなっていた。
 相談員は一時期文通していた小学校時代の恩師にどことなく似ていて、いつまでたっても人見知りの激しい私に対し、加代はずうずうしい位の人懐っこさで、後から割り込んできた加代が相談員と仲良くしているのを見ると、正直、面白くなかった。
 盗難事件についても、担任にはすぐ報告したが「友達でしょ?」とどこか他人事で、私はますます大人に対し不信感を強める事となる。