一方、男友達3人は元が彼氏候補だったので初回Hは経験済みだが、2度目は友達なので断ったら、次々、私の元を去って行った。光と別れた事をちょっと後悔する。

 当時は母がリハビリがてら夕飯の支度をしていて、食材も母が仕事帰りに買ってくるので、喋れない私は買い物を頼めなかった。
 のちに、それは買い出しリストを冷蔵庫に貼る事で解決したが、あの頃はその単純な方法に気付かず、頼れる人もいなくて、ネットの掲示板に「ハムスターの餌をおごってくれる人、募集!」と書いた事があった。
 無論、私が募集したのは単純に餌を買ってくれる人であって、交換条件にHする気はなかったが、無理矢理、山奥のラブホテルに連れ込まれ、挙げ句の果て、どさくさに紛れて餌を受け取るのを忘れてしまう。この時は、代わりにオセロサイトで知り合った男性が買ってくれたので助かった。
 冷蔵庫にメモを貼るようになっても、母は徒歩だから荷物が多いと一苦労。家の横まで来て「取りに来い」と呼んだらしいが聞こえず、イラついた母にあとで文句を言われた。ココア1つじゃ重さはたいして変わらないが、「頼まなきゃよかった」とすぐ落ち込む。
 それならそれで「買ってこい」と金を渡されれば、人の少ない閉店間際に自分で買いに行く気はあるが、喋れないから「私が行く」とも言えないし、昼食は卵ばかりで、たまに他のおかずを作れば、あとで「夕飯のおかず用に買ってあるんだから、勝手に食材を使うな」と叱られる。それを繰り返すうち、私は母の作る料理を食べられなくなった。