『2番線にー…湊行きの列車が到着しますー…』


扉が開いて、3両目に乗る。
彼の、あの席を見た。
もう、癖になっていた。


あ…。今日は寝癖ついてない。

少し、近づいてもいいかな。
1歩、彼のほうへと足を進める。

もう1歩…踏み出そうとして、止まった。
誰かと…話してる?