「いただきます。」
俺は、ダッシュで着替えて、台所まで来た。
誰かさんのせいで時間に余裕なくなっちまったからな。
「どうぞ~」
ニコニコしてる、母さん。
葵と違って穏やかだな、母さんは。
「すいませんね、穏やかじゃなくて。」
「お前…
心読みとんなよ。」
ダメだろ。
いくらなんでもありの小説でも、それはダメだろ。
「ごちそうさん。」
「早!
あたしより遅くに食べ始めたのに。」
だから、葵がトロいんだっつーの。
これくらいが普通だから。
「あ。
純…髪の毛はねてるよ。」
「ゲ。」
恥ず…
「鏡見てくる。」
「行ってら~」
…鏡を見ると、確かに前髪がはねてた。

