「…なぁ、純さん?」


「あ?」


「せっかくの修学旅行やねんからさ…
もうちょい楽しい顔しようや、な?」


和希は俺の顔を見て、苦笑いでそう言った。



…そう。


俺達は今、修学旅行に来ている。


そんでもってもうすぐ海に入れる。

今は海に入る順番待ちだ。


そんな楽しい状況で何故俺がこんなに不機嫌かと言うと…



葵とまだ喧嘩したままだからだ。