「な、に… なんで泣いてんの?」 ”なんで”なんて、よく言うよ。 「理人くんが、死んじゃうと思ったんだもん…」 だから、怖くて仕方なかった。 「もう、こんな無茶しないで… お願い…」 理人くん、迷いなく道路に走って行ったよね。 本当に迷い無かった。 あたしには、死ぬことにも迷いが無いように見えた。 「自分一人の命と思わないでよ! バカ!」 あたしは、理人くんが死んだら嫌だよ。