母さんを”母さん”と呼びたかったのは僕だ。 母さんの笑顔を見たかったのは僕だ。 母さんと話したかったのは僕だ。 母さんと手を繋ぎたかったのは僕だ。 母さんに、 ”すごいじゃない、理人!” …そう、褒められたかったのは僕だ。 ずっとずっと、母さんに会いたかったのは僕なのに!!! どうして… アイツは、僕の欲しかったものを全部持ってるんだ…! 使用人の話だと、僕はこの後、ショックで気絶したらしい。 目が覚めた頃、僕は僕の家にいた。