静まり返った教室で、微かに聞こえたリップ音。 唇には、柔らかくて暖かい感触。 「な、に、した…の?」 今。 あたし、何したの? 何が起こったの? 考えようとしても、上手く頭が回らない。 ガタッ あたしの後ろから、妙な音がして。 あたしは、思わず振り返った。 振り返ると、教室のドアは少し開いていて。 そのドアの向こうにいたのは…