「えっと…
今日も純くんとは一緒に帰らないのかな?」
「あ、うん…。
ちょっと喧嘩しちゃって。」
教室から純が出て行くの見たし、教室に鞄も置いてないし…
多分先に帰っちゃったんだろう。
「喧嘩って、もしかして…
僕が昨日、葵ちゃんを家に誘ったのが原因だったりする?」
ギクッ!!!
…さすが理人くん。
なかなか鋭い推理。
『名探偵コ○ン』並みだよ。
「いやいや!
理人くんは、あたしに親切にしてくれただけだし!
全然気にしないで!」
あたしは必死に笑顔を作った。
「”親切”か…」
理人くんはそう呟いて、その綺麗な顔を少し、あたしに近づけた。

