「…あ、ちょっと待って。」 帰り道。 二人で他愛もない話をしてる途中、理人くんは急に立ち止まってそう言った。 「どうしたの?」 忘れ物でもしたのかな。 「ごめん、少しだけここで待っててくれる?」 「え、うん。 いいけど…」 「すぐ戻るから!」 そう言い捨てて、理人くんは走って行った。 学校とは逆方向だし、忘れ物じゃなさそう。 何しにどこに行ったんだろう… 気になる。 「…」 一人でここにいても暇だし、ついていっちゃお! あたしは理人くんが走って行った方に向かった。