「そうだね、がんばろっか!」
「うん、あとちょっとだしね。」
「ちょっと…?」
机の上にはまだ山のように書類がある。
どのへんが”ちょっと”なんだろうか。
…いや、だめだめ!
もっとプラス思考に考えないと!
こんなのすぐ終わる、すぐ終わる!
「ははっ…!」
理人くんが突然笑い出した。
「え?
何々?
どうしたの?」
あたし何かした?
「いや…
葵ちゃん、一人で百面相してるからおもしろくって…」
理人くんはお腹を抱えてる。
…しまった!
マイナス思考になったり、プラス思考になったりして…
色んな感情が顔に出てたんだ。
恥ずかし過ぎる。

