「はい。」


「お!
立候補してくれるのか、ありがとう、助かる。」


…ちょっと待て、俺はまだ手挙げてねえぞ。


誰だ?

立候補したやつ。



教室を見渡すと…



村川が手を挙げていた。


「じゃあ、修学旅行委員は水野と村川で決まりだな。」


おいおいおい!


なんで立候補なんかしてんだよ、あいつ!


あんなうさんくせえ奴と葵が同じ委員とか…


つーか、なんで急に立候補なんかし出したんだ?

さっきまで何の委員にも立候補して無かったくせに。


あいつ、もしかして…


葵のこと狙ってるのか?



「いいな〜水野さん。
王子と同じ委員なんて!」

「あたしも寝てたらよかった〜!」


ーー…

ー…


そんな女子の声が飛び交う。


つーかもう、誰でもいいから葵と代わってくれ。


「よし、これで委員は全部決まったな。
お前ら、帰って良いぞ〜」


…まじで決定されてしまった。