「…い!」


…?


どこからか声が聞こえる。


「…おい!」


…純の声…?


「あ!!お!!いーーー!」


ドーン!!


「きゃぁぁあああ!?!?」


朝。


まだ寝起きのあたしの上に、容赦無く純が飛び乗る。



ドゴッ



純のお腹を狙って、あたしはケリをいれてやった。


「いってぇ!!」


知るか。

自分が悪い。


朝起きたての乙女の上に乗るんじゃありません!


まだ顔も洗ってないし、髪の毛もぐちゃぐちゃなのに!


「くっそ…
この俺がせっかく親切に起こしてやったっつーのに…」


起こしてもらっといて文句言うのもあれだけど、もうちょっとマシな起こし方あるでしょ!


「はいはい、ありがとう!
着替えるから出ていって!」


「へーへー。
早く着替えねえと朝飯なくなんぞ〜」


「え!?」


純はそう言い残して、部屋から出て行った。


やばい…

早く着替えないと、本気で朝ごはんなくなる。


純なら本気で食べそうだもん、そういう奴だもん!




…あたしは大急ぎで支度した。