「学校生活では、営業スマイルのが楽だけど…
家ん中でもそんなんしてたら、流石に肩こるんだよ。」


「…家ん中でもそうしてくれたら、ありがたいんだけど。」


あぁ?


本性隠せっつぅのか。

疲れるじゃねぇか。

やなこった。


「はぁ…
学校では王子様みたいなのに…
家ん中では悪魔だね。」


俺は、王子でも、悪魔でもねぇ。

俺は…

純様だ。


「俺みたいな完璧男が…
お前だけに本性見せてやってんだぜ?」


喜ぶところだろ。


「どこが完璧なの?」


「はぁ!?
どっからどう見ても完璧だろ!」


見た目も、頭脳も、運動神経も。

素晴らしく完璧。



つか、完璧なんて言葉…


俺のためだけにある言葉だろ。


「性格、悪いじゃん。」


葵は、俺を指差した。

俺に指差してんじゃねぇ!