「なんだ、違うの?」


きょとんとした表情の梨々香。


「そうじゃねえよ!
それもそうなんだけど、なんかこう…走ったりせずにさ〜」


考えるだけでそうなってしまうような。


目が合うだけで、触られるだけでそうなってしまうような…


「あたしはわかるよ、それ!」


「え、葵も!?」


「走ったりしなくても、考えるだけでドキドキしたり…そう言うことでしょ?」


「それ!」


そう、それ。


まんまそれ。


なんだ、葵もなるんじゃん、やっぱ普通のことなんだな〜よかった。


あたし病気かと思ってハラハラしたよ。