「俺も女と間違えられたりするけど、俺はすぐ怒る。
でも、小牛田は、男に間違えられても怒んねえし。」


「…」


「かわいい物好きなくせに、男っぽいことしたり。
フォークダンスで男が足りなかったら男役に回ったり。
女子からのラブレターに返事したり…
えらいと思う、小牛田は。」


俺ならキレて絶対出来ねえ。


つーか、普通そんなことできねえよ。


「…」


小牛田は黙って、俺の話を聴いてる。


「…でも、そんな気使わなくていいんじゃね?」


疲れるだろ。


自分のやりたいことやっていいと思う。



「無理すんな。
…少なくとも俺の前では。」


俺は着物姿の小牛田見て、女装なんて思わねえよ。


どんな小牛田でも可愛いって思う。