「…なんかでも、今日小牛田成ちゃんとええ感じやったやん?」


はぁ?


小牛田と!?


「いつ?」


「数学の時間〜
瑞稀があんなに女の子とまともに会話続いてんの初めて見たわ。」


あぁ…


あの、小牛田が爆睡してた時か。


「そんな会話っつー会話でもねーよ?
寝てたから答え教えただけ。」


「ふーん♪
そーなんかぁ〜」


和希は謎にニコニコしてる。


…なんなんだ?


「なんかでも俺から見てたらな〜
小牛田ちゃんってどっからどー見ても瑞稀のこと…」


和希は話の途中で黙り込む。


「…なんだよ?」


「…まぁええわ!」


「はー?」


「この話はまた今度!
ほな!」


いつの間にか俺達は、校門まで着いていて。


和希は右の方へ歩いて行った。


ちなみに俺の家は逆方向で、和希とはいつも校門まで一緒に帰る。


「…つぅか、なんなんだよ、和希のやつ。」


話がよくわからなかった俺は、ふてくされながらも、和希と逆方向に帰って行った。